三十代後半から、なんとなく髪のボリュームが減ってきたような気がしていました。特に分け目が目立つようになり、シャンプー時の抜け毛も増えてきたように感じ、これは何とかしなければと焦り始めました。そこで手に取ったのが、ドラッグストアで見つけた女性向けの育毛シャンプーでした。「頭皮環境を整える」「ハリ・コシを与える」といった謳い文句に惹かれ、藁にもすがる思いで購入したのを覚えています。私が最初に使ったのは、アミノ酸系の洗浄成分で、保湿成分も配合されているというものでした。使い始めてまず感じたのは、洗い上がりの優しさです。以前使っていた市販のシャンプーは、洗った後少し頭皮がつっぱるような感覚があったのですが、その育毛シャンプーはしっとりとした洗い上がりで、頭皮への刺激が少ないように感じました。泡立ちもきめ細かく、洗い心地も良かったです。数週間使い続けてみると、頭皮のかゆみや乾燥が以前より気にならなくなってきました。これは嬉しい変化でした。肝心の髪のボリュームや抜け毛については、正直なところ、使い始めてすぐに劇的な変化があったわけではありません。しかし、三ヶ月ほど根気強く使い続けた頃でしょうか、ふと鏡を見たときに、分け目の地肌の透け感が少しマシになったような気がしたのです。そして、髪を乾かした時の手触りが、以前よりもふんわりとして、髪一本一本に少しコシが出てきたようにも感じました。抜け毛の量も、劇的に減ったわけではありませんが、以前よりは気にならない程度に落ち着いてきたように思います。もちろん、育毛シャンプーだけで全てが解決したわけではありません。同時に、食事内容を見直したり、睡眠時間を確保したりといった生活習慣の改善も意識していました。それでも、毎日使うシャンプーを変えたことで、頭皮環境が少しずつ整い、それが髪の状態にも良い影響を与えてくれたのではないかと感じています。育毛シャンプーは、魔法のように髪を生やすものではないかもしれませんが、頭皮ケアの第一歩として、そして日々の小さな積み重ねとして、試してみる価値はあるのではないかというのが、私のリアルな感想です。